先日、年度当初の職員会議がありました。

そこでは部活動についての提案も含まれており、大切な部分の会議となりました。


年度末に部活動についての希望調査があったことは以前に書きましたが、職員会議の初日にもう一度、部活動の希望調査がとられました。

そこでも私は「部活動の顧問は受け持たない」と書き、提出しました。


その日の放課後のことです。

管理職から校長室へと呼ばれ、部活動の顧問を持つように話をされました。

管理職複数と私ひとり、時間は1時間ほど、それを2日間にわたって。


内容は

「全員顧問制度でやっているのだから、部活を受け持ってほしいこと」

「自分のできる範囲でかまわないので、部活の顧問をすべきだということ」

でした。


私は今までの思いを理路整然と答え、一つひとつ冷静に答えていきました。

すると管理職は困った顔になり、あとは押し問答のような形になりました。


私は

「部活動が大切だというけれど、きちんと明文化されていないこと」

「学校の運営方針にも、部活動の文字すら明記されていないこと」

「自分のできる範囲で、とは言っても保護者の希望は際限がないこと」

を答え、一進一退の話し合いとなりました。


結論を言うと、私は部活動を担当しないことになりました。

自分の主張をしっかり言うことができ、自分の中ではよかったと思います。


校長室にて緊迫した空気の中、声が震えながら自分の意見を言いました。

たくさんの考えが頭をよぎり、いっそのこと部活を引き受けたほうがいいのではないか、と思う瞬間がたくさんありました。

なんだか、警察の取り調べを受けているかのような錯覚を覚え、嫌な気持ちになりました。


なかでも管理職の我慢ならなかった発言は

「教師は人間関係が大切。もしあなたが部活をやらなかったら人間関係がギクシャクする」

「これから教師を続けていくうえで、あなたにとっても必要なことである」

といったことでした。


人間関係がギクシャクすることを盾にとって、部活動をやれという。

つまり、全員顧問制度というのはやらなければ他の教師の目の敵にされるということでしょう。


なんて日本人的な、右に倣えの教養、異端は排除すべしの理論かと思いました。


平日の勤務時間後、また土日に普通に休みたい。

そういう常識の範囲での主張をすることさえも心苦しい。


そして周りからは「あいつだけ部活を持たないのはおかしい。ダメな教師だ」

と思われる。おそらく、今現在も思われていることでしょう。



こんながんじがらめの状況、仕方のないことなのでしょうか?

私は、自分の主張を通し、平日の勤務時間後・土日の休みを確保しました。

誰になんと言われようと、その事実は私の動きの成せたものだと思います。


Yahoo! に再度取り上げられ、コメント数が激増しています。

たくさんの意見の中で、私への罵詈雑言が多いことが苦しいです。


保護者の方、同じ教師の方からも

「そんな考え方は甘い。今すぐに教師を辞めろ」

「そんな先生に子どもを担任してもわらなくてよかった。部活をしてから物を言いなさい」

のような書き込みが少なくありません。


できれば、私の記事をきちんとお読みになってからコメントをしていただきたいです。

私の考えの表面の部分だけをすくって、全否定をされるのはルール違反だと感じます。


また、最近のコメントで

「教師は一般行政職よりも給与がはるかに高いのだから、部活も我慢しろ」

という書き込みがありますが、大きな誤解です。


教師、特に若手教師の給与は高くありません。

知り合いに教師がいる方は、内実をぜひ聞いてみてください。

残業代もつかないですし、意外なほど低い給与が分かると思います。


そして、気になるのは

「教師は部活をすると、スポーツ用品会社から賄賂をもらっているのだから給与が高い」

という根も葉もない書き込みです。


こんなことはありえません。憤りを覚えます。

修学旅行などで利用する旅行会社や写真屋さん、部活で関わるスポーツ用品会社、そういった各業者の方から賄賂をもらうことなど、一切ありえません。

そんな なんとなくの書き込みをして満足するのはやめていただきたい。


今までの慣習を打ち破ろうとする者に対しては、日本の社会はこんなにも暴力的になれるんだということを実感しました。

私は自分の理念に沿って行動していますが、たくさんの書き込みで心が崩れそうになります。


新しい流れを作るには、現状を周知すること。


たくさんの賛同者もいます。そのことを大切にしたい。


来週はいよいよ始業式と入学式があります。

新たな出会いを楽しみに、そしてしっかりと行動をしていきたいと思います。