部活動の顧問を担当しないことが決まり、新年度が始まりました。

同業者の方々、お忙しい日々をお過ごしのことと推察いたします。

お身体と心に気を付けて、どうぞご自愛ください。


私は新しい学年に配属され、忙しいながらに充実した日々を送っています。

平日には勤務時間後になるべく早く帰宅することを心がけ、精神的な余裕を保とうとしています。

また、土日にも当たり前の休日がやってきて、心身ともにリフレッシュすることができています。


そんな中で考えることは、部活動は教員に求められている資質なのかということです。


先日も新しい同僚が赴任時の挨拶で言っていました。

「念願の〇〇部を担当することができて嬉しいです。しっかり頑張ります」

「△△部を上位大会に行かせることができるよう、土日も指導を継続します」

などの言葉が飛び交っていました。


それ自体はすごく意欲的な発言であるし、教員として素晴らしい意気込みだと思います。

彼らの発言を否定することなど微塵もありえませんし、尊敬すべき発言だと考えます。


しかし、部活礼賛の傾向が強く、「部活をしない教員」は認めないという風潮が少なからずあるのも事実だと言えます。

だから私は、今の職員室では精神的に萎縮してしまっていますし、放課後も何となく後ろめたさを感じてしまっています。

本来、そういった風潮はおかしいことなのですが、部活動をしない教員は私の職場では極めてマイノリティなので、ある意味仕方のないことかもしれません。


マイノリティが生き辛いのはどこの場所でも同じ。

私の所属する学校、および自治体ではまだまだ部活に関する考えは変わりそうにないと思わざるを得ません。


「子どもがかわいそうではないのか」

そんな訴えをされるコメントもよく目にします。


確かに、私が部活を担当しないことで、不利益を被っている生徒もいることでしょう。

私が部活を担当することで、実りある部活動ライフを送ることができる生徒が増えるかもしれません。


ここで思うのは、誠実さ、その一点です。

以前の私は部活についての法的知識もなく歴史的な視点もありませんでした。


「部活は教師がやって当たり前の仕事」

「やればやるほど、生徒も保護者も喜ぶ素晴らしい役割の一つ」

そう信じて疑いませんでした。


だから、以前は未経験の部活でも積極的に引き受け、率先して取り組んできたつもりです。


しかし、今の多忙な毎日の中では少なからず無理が生じるのです。

部活における生徒や保護者の期待には100%答えることはできません。

そして将来的には、仕事一辺倒の人生を送りたいと考えているわけではなく、プライベートの時間もきちんと持ちたいという、ささやかな望みも持っています。


一度顧問を引き受けると、それはその瞬間から生徒にとってみると「立派な部活の先生」なんです。

練習メニューやプレーのコツ、ルールの詳細や練習試合のツテなど、すべてを網羅している「部活の先生」になるんです。


そういったことをできる教員もいますし、最初はできなくても自分の時間を徹底的に提供することで徐々にできてくる教員もいます。


でも私を含む、相当数の教員はそれをすることを望みません。

人間らしい生活、休みのある当たり前の生活、それを望みます。


それならば、最初から「部活は行わない。そういう生き方もあるのだ」と宣言することも、誠実さの一種ではないかと思うのです。


心の底からその部活を愛し、生徒の輝く姿を見るために自らの時間を生徒と共に過ごすために使うことは素晴らしいことだと思います。

そして、自分の思いを心の底にひた隠しにし、平日遅くまで、土日も関係なく部活に従事することも素晴らしいと思います。


しかし、心中は置いといても、それら「部活をやる教員像」しか認められないのは労働環境としてはおかしい。


だから、何度も提唱していますように、部活動をやる or やらない という選択肢が準備されていなくてはならないと考えます。



私は部活をやらないという選択をしましたが、同僚からの攻撃などは表面上はないように思います。

その実、いろんなことを思われ、いろんなことを言われているのだろうとは容易に想像することはできます。


今の職場では、私のような立場をとる教員はおらず、胃の痛みを感じながら勤務しています。

そんな後ろめたさを感じることがないように、多くの価値観が認められる環境になればいいと思います。


近い将来、「部活をやらない教員像」が認知され、そういうライフスタイルが普遍的になれば、この息苦しさもきっと改善される。

それまではこういった現状を周知することが、改善への近道だと信じます。


生徒の幸せを願いながら仕事に打ち込むとともに、自分のことも肯定的に受け止めていこうと思います。


春先の天候の変わりやすい日々です。

同業者の皆様、保護者の皆様、生徒の皆様、どうかお体に気を付けて。


近いうちに、また更新したいと思っております。