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新年度が始まりました。

同業者の方々におかれましては、準備等々お疲れ様です。

何事においても、始まりというものにはパワーが要るものです。


また生徒さんにとっても希望に満ちた新学期です。

希望のクラス替えになったでしょうか。

担任の先生とはうまくやっていけそうでしょうか。

各学校で創意工夫を凝らしてクラス替えをしています。

自分の意に沿わないクラスになったとしても、どうかご容赦を。

たくさんの条件でクラスを考え、「これ以上ない」というところまで練り上げてのクラス替えです。

そこのところ、どうか許してくださいね。


さてさて、新年度になり、私の所属する学校でも部活顧問についての発表がありました。

私はというと、部活顧問を希望していないこともあり、部活顧問の担当は昨年と同じくありませんでした。

管理職に言わせると「うちの自治体では、全員顧問制をとっている学校が90%を超えている。だから本校でも全員顧問制をとりたいのだ」ということでした。

なにを根本から間違ったことを言っているんだという感じでした。いまさらか、と。

90%を超える学校で、違法労働を強制しているということの証明に他ならないと感じました。

こんな状態が長年放置され、そしてこれからも堅持されていこうとしているのです。

この違法状態がもっと世の中に認知され、そして問題視されていくことが急務です。


ただ、最近になって、被害者は我々教師や生徒だけでなく、校長といった管理職さえも被害者ではないのかと考えるようになりました。

知り合いの教師やTwitter でつながった教師から聞こえてくる体験談に、校長が全員顧問制を意地でも守り通したいという、共通したエピソードがあります。

それはおそらく校長ひとりの考えではなく、校長会や教育委員会からの通達があるのではないでしょうか。


推測にすぎませんが「苦しいけれども部活動においては、なるべく全員顧問制を維持し、部活の状態をこのままキープするべし」というようなお達しがきているのではないでしょうか。

部活動における全員顧問制というのは、正式な決まりや法律ではありません。

法的根拠のかけらもない、ただなんとなくの慣例でしかありません。

ただし、学校現場においては部活動について無類の効力を発揮します。


なぜなら「なんとなく、それっぽく、決まりっぽい」からです。

年配の教師に話を聞くと「全員顧問制があるでしょ?だから部活は正式な職務だよ!」という方さえいます。


そして全員顧問制は、教師集団を相互監視体制におくことができます。

例えるならば、江戸時代の五人組のようなものです。

全員で負担を分担し、負担を逃れようとする者がいるならば、すかさず お上に報告。

「自分はこんなに苦しい思いをしているのに、どうしてあいつだけがズルをしているんだ!?」

という風に。


部活も同じです。

全員顧問制という偽の印籠を掲げて全員に無賃・低賃金労働を強制し、それに刃向う反逆者がいれば異分子として異端視する。

まるで数年前の、職員会議での私のように。

そのときの殺し文句は「言い分は分かるけれども、あなたも子どものために頑張ろう」。

そして「教師は聖職なのだから、お金が全てではない」と続く。

この単純な図式はもう飽き飽きです。


そしておそらく飽き飽きしているのは校長も同じです。

違法な状態で部下たちを労働させていながら、自分自身としても立場があるので部活をやめられない。

こうして広義での「中間管理職」となった校長は、今日もせっせと部活制度を維持する片棒を担ぎ続けるわけです。

いつになく辛辣な物言いになりましたが、各地から報告される部活制度についての諸々を見聞きする中で、言葉を荒げざるを得ないのです。


いっそのこと、校長や教頭といった学校を管理する立場の方々にも意見を表明して頂きたい。

匿名でも構わない。その苦しい胸の内を教えていただきたい。

それくらい部活顧問問題というのは根が深いものなのです。


明日からまた新しい1週間が始まります。

新しいクラスを生徒にとって居心地のよいものにしたい。

そのために、多方面からの方策を考え、実施していく所存です。


また、部活顧問をしなくなってから久しいですが、保護者からのクレームというのは1つもありません。

「真由子先生はなぜ部活をしないのですか?他の先生方はしているのに」
「部活は先生たちの仕事でしょ?部活をしないのは職務放棄では?」

そんな言葉は微塵も聞こえてきません。

そしてたくさん心配の声をいただきますが、保護者との関係が疎遠になるということも一切ありません。

むしろ適切な休日を謳歌しているので、精神状態は良好。

だから生徒との関係も良好。授業準備も快調。

そのサイクルにおいて保護者との関係も円滑に進んでいます。

授業や生徒指導、学級経営などをきっちり行っていれば問題ありません。

それらが本来の職務の全てだからです。


だから、部活顧問を拒否することによるデメリットは、ありません。

私という教師の存在は、部活顧問をしないという生き方の意義を証明していると感じます。


もっと詳しくお聞きになりたい方はTwitter までどうぞ。


また、Yahoo! のトップにも西日本新聞の部活の記事が載っていますので、こちらもお読みになってください。

冷静かつ客観的な良記事であると思います。

ニュースに対するコメントも興味深く、良識あるものが非常に多いです。

↓ クリックするとニュースサイトにとびます。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160410-00010001-nishinp-soci


それでは、近いうちにまた更新します。

歓送迎会等が多い折、お酒の飲みすぎにはどうぞご注意ください。


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