お久しぶりです。

皆さま、お元気でいらっしゃるでしょうか。

私はなんとか体調も元に戻り、全快となりました。

ご心配おかけしましたが、もう大丈夫です。

ご声援、本当にありがとうございました。心の支えになりました。


さて、部活問題に関するメディア情報をいくつか。

雑誌「東洋経済」『学校が壊れる 学校は完全なブラック職場だ』と題し、特集を組んでいました。

その中に、部活問題についても記事があり、なかなか刺激的かつ意欲的なものとなっていました。

『完全なブラック職場』と言い切るあたり、時代は学校をいい意味で批判し始めているのかもしれません。

相当なページ数で学校のブラックさについて考察されており、読み応え抜群です。

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もう一つ。

教員を目指す人向けの雑誌「教職課程」がセンセーショナルな特集を出しました。

それがこちら。

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タイトルが『閲覧注意 教職はブラックか』です。

教員を目指す人のための雑誌なのに、なんたる大胆不敵さ。

私、嫌いじゃないです(笑)。むしろ大好きです。

これからの時代は教職に就きたい人であれば、教職がブラックかどうかを吟味するモラトリアムがあってもいいのかもしれません。

それぐらいに今の部活問題をはじめとする学校現場のブラックさは、緊急提言に値するものだと思うのです。


さらに、「教育新聞」には私達 部活問題対策プロジェクトのメンバー6名全員がリレー連載する企画が進行中。

私の記事は先日、6人中2番目に登場いたしました。

そのタイトルは「学校に『教育の独占禁止法』を」です。


ああ



















昔から感じていた、「教師は生徒の全ての側面を把握し、その能力を伸ばすべき」というある種のエゴについて書いてみました。

今後、あと4名のプロジェクトメンバーの記事が載る予定です。


さらには教師の多忙感を解消するための会議が開かれていたり、各地で部活問題に関するオフ会が催されていたりします。

一方で、悲しいことに部活の際に起こった熱中症にまつわるニュースも立て続けに報道されました。

熱中症に関する知識がもっと周知され、痛ましい事故が起こらないよう祈るばかりです。


今、部活問題はいい意味で炎上中です。

いろいろな方々が部活問題について考え、問題提起をしている最中なのです。


メディア紹介が長くなりました。

今回の記事は、「部活顧問になるのが嫌なら、教師辞めて塾講師になればいいじゃん」です。

多いんですよね、こういう類の批判。というかクレーム。


「部活顧問も含めて中学校の先生の仕事って分かってたでしょ。だから部活顧問をやらないなら、勉強だけ教える塾講師になればいいじゃん。先生になる人の代わりはあなた以外でもいくらでもいる」みたいなやつ。


まず、部活顧問をするかしないかは選択権があり、やりたい人はやればいいし、やりたくない人はやらなくていいものです。

次に、私の考える中学校で教師の行う授業と、塾で行われる授業の違いについて述べます。

なお、私自身塾でのアルバイト経験もありますし、塾のことを非難する意向は微塵もありません。悪しからず。


中学校で行われる授業は、言わずもがな義務教育の一環です。

生徒の学びとの純然たる出会いの場であると考えています。

であるからして、生徒には学びとの素敵な出会いを果たしていただきたいのです。

教師の行う授業で「アレ?この学習面白いかもしれない!」と少しでもワクワクし、それが自発的な学習に繋がっていけばいいと思うのです。


そのために教師は授業づくりに全力を注ぎこむべきです。

誤解を恐れずに言えば、授業が教師の全てだと言い切って構いません。


私は授業において、学習内容の本質を考えながら、導入部分の工夫をすることに力を注ぎます。

あまり詳しく書くと教科等がバレてしまうので詳述できないのが残念ですが、教室の全ての生徒がパッと顔を上げて「よし、やってみよう!」という第一歩を踏み出させるのが教師の仕事だと考えます。

また、ゆとりと遊び心をもって生徒の興味関心をくすぐるような仕掛けを準備します。なるべくユーモラスに。

だから、私にとって授業や授業づくりを妨げるものには、どうにか関わりたくないのです。


校務分掌やその他もろもろの仕事はしっかり行います。もちろん。

ただし、勤務時間外や土日を始めとした部活指導は、私にとっては授業づくりができなくなる第一要因だったのです。


「部活顧問をしながら授業をバッチリやってる先生もいるよー?」という指摘をする人も多いです。

確かにそういうスーパーティーチャーもいることでしょう。尊敬します。心から。


しかし、私は今の授業づくりを維持しながら土日も部活顧問をし、当たり前ですが家庭の掃除や洗濯や料理や何やらかんやらをやる力はありません。今後もそんな力は湧いてきません。

無理やりその環境で生活したら、学校の仕事には手を抜かないでしょうから、きっと家庭生活が破綻することでしょう。


だから、私は生徒にとって、素敵な学びの出会いの場として授業を提供していく所存なのです。


一方、塾での講義は、義務教育である学校の授業の補佐的なものではないかと思います。

義務教育は無償ですから全ての生徒が受ける権利があり、その保護者には教育を受けさせる義務が生じます。

ただ、塾の授業は有償であり、希望する生徒のみが受けるものであり、その保護者にも授業を受けさせる義務は生じません。


あくまでも「学習内容の復習を、塾講師のサポートを受けながらきっちりと行いたい」という希望者のみが受けるものです。

また授業内容も初めて学びと出会うという性質よりは、試験で効率よく成績を取ることを重視している面が大きいと思います。

それを否定するわけではありませんが、私が望むのは生徒が新しい学習内容と出会う際の顔の輝きであり、そこから自発的に学習へと動き出す生徒のエネルギーを感じることなのです。


私の教師生活での喜びは

「えー!先生もう授業時間終わりですか?時間過ぎるの早くないですか?」という喜びと驚きの声を聞くときや

「先生、次の授業の内容は何ですかー?教えてください!」という積極的な質問を受けるときです。


自分の行う授業づくりと生徒の意欲関心が合致し、それが自転車のペダルを回すがごとく動き出す。

この一連の流れがたまらなく楽しいです。


最後に、特に若手の教師は授業づくりに心血を注ぐべきです。

まかり間違っても、採用されてすぐに部活ばかりに打ち込んで中身がスカスカの授業をしていてはなりません。

そして「三つ子の魂 百まで」と同様に「採用三年目までの魂、定年まで」と言えると思います。

つまり、採用されてから三年目までに教師としての軸を作っておかないとそのまま定年を迎えてしまうということです。

どうか、新規採用される先生方に、熱心に・ユーモラスに・遊び心のある授業をされる先輩教師との出会いがありますように。

そして、自らの行う授業において、生徒によい学びとの出会いを提供されますように。


今回の記事は以上です。


「授業づくりが大切」と何度も書くのは、自分への戒めでもあります。

適度に自分にプレッシャーをかけて、よい日々を送っていきたいと思います。


さあて、明日は金曜。5時に帰るのを目指して、ひと踏ん張り頑張りましょう!


PS.記事のリクエストをお待ちしています。

なんでも書きます(笑)