部活動の定義があいまいという件は、過去に書きました。

簡単に言えば

☆ 部活動は勤務ではなくボランティア
☆ ボランティアであるから「教員が自分の意志で勝手にやっていること」
☆ 「自分の意志で勝手にやっていること」であるから、勤務ではなく給与も発生しない
☆ ただし、生徒の活動に関わることなので、ケガや事故発生時には責任をとりなさい

ということでした。


教育委員会は、長年この体制を続けています。


教育委員会側からすれば、
「土日も生徒を管理でき、非行が減る」
「給与を払わなくてもいいという大義名分がある故に、継続していこう」
「きっと保護者受けも良く、地域受けもいいだろう」
そして「『聖職』の名のもと、教員は文句一つ言わないだろう」

ということなのでしょう。


そして、部活動に熱意ある人はもとより、熱意無い人まで全て土日の部活に従事せざるを得なくなる。


◎つまり教育委員会も、管理職も、現状を見て見ぬふりをしているということ。
◎土日のない状態で、授業研究ができていなくても知らないふりをしているということ。
◎「学力を上げろ」と言いながら、土日の授業研究の時間を奪っている矛盾を作り出しているということ。
◎「管理」職であるのにもかかわらず、土日の部活をしている教員を見に来ることはない。


「上」の方々は現状を知っているが、改善しようとする気はさらさらない。

だから「現場」の教員は疲れ切っていく。

保護者はこんなこと知るよしもない。

マスコミは部活動の美点ばかりを描き、教員の内情を伝えることは少ない。

疲弊は心労となり、心の余裕をうばっていく。


全ての教員ではない。部活動に燃えている教員もいる。

しかし、冷静に現実を見ている教員もいる。

そんな教員は、思いとは裏腹に土日も部活動へ行かなければならない。

強いられた「部活への熱意」の名のもとに。