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全国各地で雪が降り、お困りの人も多いと思います。

一月も終わろうとしている今日この頃、いかがお過ごしですか。


今回のテーマは『私の授業への取り組み』です。

ブログを読んでくださった方々から

部活顧問を拒否して、それがどう授業に生かされているのか」を聞きたいと言われます。

具体的に、部活顧問を拒否することによって生じたメリットを記します。


今から数年前、部活の顧問をバリバリやっていた私の日常は、多忙の一言に集約されます。

月曜から金曜までの激務を終え、土日は部活。

どちらか片方休めればいい方で、両日ともに試合の日もよくありました。

朝早くから試合会場に行き、家に帰りつくころにはすでに夜。

そして充血した眼のまま、月曜朝の学校へ向かう。

平日は朝7時過ぎから20時や21時までの勤務がエンドレスに続く。


以前の記事にありますように、35連勤なんてことさえありました。

当時は授業への取り組みはきっちりやっていましたが、なんせ余裕がありませんでした。

前にやった授業をほとんど同じ形で展開することもありましたし、不本意な授業をせざるをえないこともありました。

それくらいに時間がなかった。


受験生を担任しているときにはそれに拍車がかかり、受験に関する書類の作成・部活・進路指導・部活……のようなループが日々を取り巻いていました。


春、桜が咲くころ。たまにはのんびり花見でもしたいと思った3・4月がありました。

ところが土日が両方とも部活の試合。その次の土日も両方とも試合。

なんとか桜が散る前に花を見ておきたい。

そう思って散りかけの花を見に、夜桜見物へと出かけました。

暗がりの中で舞い散る桜の花を見て、目にじわりと涙が浮かびました。


それから紆余曲折の日々を経て、部活の顧問を担当しない現在にいたるわけです。

詳しくは以前の記事を参照されてください。


では、部活顧問を拒否したことによる授業への効果について3点でまとめました。

詳しく書くと教科等がバレてしまうので、ある程度の記述でお許しください。


1、教材研究の充実

当たり前ですが、時間が生まれることによる教材研究の充実があげられます。
(とは言っても、勤務時間内にはほとんどできない)

中学校の教師と言えば、教科書とチョークだけ持って教室に行き、授業をするイメージがある方も多いかもしれません。

しかし、それだけでは生徒の興味をひきつけ続けることは難しいです。

生徒の関心に応じた導入を工夫し、発達段階に応じた授業展開を準備するには時間がかかります。

「前やった授業なんでしょ?」と言われることもよくありますが、授業は生ものです。

前やった授業をそのまますることは生徒にとってマイナスです。

ですから、いま目の前で接している生徒にアジャストできるように、準備が必要です。

手前味噌ですが、生徒からの授業への評価は高いです。そしてそう自負しています。

アンケート結果からもそういう評価がうかがえます。

部活顧問をしていない今の自分のほうが、以前よりも良い授業ができていると断言できます。


2、本を読むことによる知識の補充

私はもともと本を読むことが好きなのですが、部活をしていたころは読書量が激減しました。

それもひとえに時間がなかったからです。

部活の指導、試合会場までの引率、試合の審判、練習試合のための他校との折衝……。

それに加えて担当している部活動の練習メニューや審判の方法についての書籍なども読む必要がありました。

今は小説や実践書など、興味の赴くままに幅広く読書ができています。
(部活の歴史についての書物をもうすぐ読み終わります。読み終わったら記事にします)

教材研究だけでなく、幅広い分野の本を読むことは教師にとって大切なものです。

周りの教師は読書量が足りていないと思います。それぐらい余裕がないのです。

知識や感性や、その他目に見えないものを読書によって養い、それを生徒に還元する。

今はそれが良い状態であると感じます。


3、精神的余裕によるやりとりの向上

「A先生は今日イライラしているから、話しかけるなよ」
「B先生は月曜は不機嫌だから、気をつけろ」

のような生徒の発言を聞くことがありますが、本当はこれはおかしなことですよね。

コンビニやレストランで、店員が不機嫌だったりイライラしている様子であれば、だれだって嫌な気持ちになるものです。


学校現場の教師がそのような状態ではだめです。

ましてや接する相手が中学生であればなおさらではないでしょうか。

生徒相手だから不機嫌にしても許される、というのは甘えでしかありません。


精神的な余裕をもつことで、生徒にフラットな状態で向き合うことができます。

心にゆとりがあるからこそ、授業の中での生徒とのやりとりも柔軟に対応できます。

教師自身に精神的余裕があればこそ、笑いのある、そして実のある良い授業になると考えます。


教師は感情をコントロールするのも一つの仕事です。

ただでさえ多感な思春期の中学生が目の前にいる、それなのに教師自身が不安定ではだめです。

苛立ちを生徒にぶつけるようなことがあってはなりません。もちろん、体罰もです。

今の私は、心が穏やかです。それを意識して日々を過ごしています。


私の場合は、部活の顧問をしていないことで、授業へ良い効能が生まれました。

授業が良い状態を保つこと、それが本来の教師の在り方だと思うのです。

であれば、部活の顧問を拒否することにも意義があるのであり、しかもそれはサボりでもなんでもありません。


この土日も休みとしてゆったり過ごします。

ブログ、早めに更新しますね。


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