WS000003

↑ クリックすると、署名サイトにとびます。


TBS「あさチャン!」での放送、ご覧いただけましたでしょうか。

初の全国放送であり、また取材に基づいて客観的に取り上げられており、世の中への問題提起になったと思います。

また、最近では新聞・雑誌において

週刊ポスト・AERA・朝日新聞などにも取り上げられ、署名の勢いを感じています。


さてさて、中学3年生にとってはもうそろそろ卒業の季節となるのでしょうか。

3年生の皆様、ご卒業おめでとうございます。

また、保護者の皆様におかれましてはまことにおめでとうございます。

素晴らしい卒業式になればと願っております。


今回の記事は【部活顧問拒否の是非を問う】です。

コメント欄にもたくさんの意見が飛び交い、丁々発止の議論が戦わされています。

議論が活発な状態であるということは、良くも悪くも部活動に注目が集まっているということの証拠です。

議論さえされなかった過去を思えば、事態は好転していると見るのを良しとしましょう。


常々Twitter などでも論じていますとおり、私は部活制度自体を禁止してほしいと言っているわけではありません。

部活が生き甲斐の生徒・教師もいるゆえ、それらすべてを禁じてしまおうという程の、そんな無作法な論客ではないのです。

ただ、部活が仕事であるかどうかという点において(過去の記事でも書きましたが)非常に曖昧なところがあるので、『部活をする or しない の選択肢をください』と申し上げているに過ぎないのです。

正確にいうと、部活顧問というのは正式な職務ではありません。詳しくは過去の記事を参照されてください。


いかに世の中の生徒や保護者の方々が

「いや、仕事に決まっている。部活をやらない教師はサボっている」
「昔の先生たちはやってきたんだ。だから、きっと仕事なんだ」

などど希望的観測を仰ったところで、部活が正式な職務ではなくボランティアや善意によっていることは厳然たる事実なのです。


きっと部活に好意的な感情をお持ちの方々は、認めたくないのです。

なぜなら、今まで脈々と受け継がれてきた部活という大好きな伝統に異を唱える教師集団が出てきたのですから。


ただし、時代の変化や業務内容の煩雑化などの諸般の事情により、少しずつ明るみになってきたことがあります。

それは「部活という素晴らしい文化」は教師一人一人のマンパワーに支えられてきたのだということ。

マンパワーとは労働に投入できる人的資源のことです。


正当な対価や適切な労働環境のない状態で、部活という文化は手を変え品を変え継承されてきました。

確かにスクールウォーズや巨人の星(古いですか?)といったスポーツドラマ・マンガをはじめ、汗と涙と根性による目標の達成を叶える精神は、ある程度までは子どもたちにとって有益でしょう。


ただし、それに拍車がかかりすぎてしまい、誰にも止められなくなってしまった。

保護者や地域からの際限ない要求。

勤務内容の増加にも関わらず、土日の部活をすることの強要。

そしてそこで事故やトラブルが起きたら、背負わされる責任。


それらが火山のマグマのように沸々と温度を高め、そしてついに噴出しだした各地での事故・事件。


大阪・桜宮高校 バスケットボール部キャプテンの自殺。

大阪・堺市 中学校教諭の過労死(女子バレー部顧問)。

兵庫県・たつの市 高校のテニス部員の熱中症による寝たきり事故。


ほかにも佐賀県の中学教諭が部活引率中に交通事故を起こしたことで懲戒処分になったものなど多数あります。


かつて「もはや戦後ではない」というフレーズが流行ったといいますが、あえて言うならば「もはや部活は絶対ではない」とでも言うべきでしょう。

「昔は~」「私の頃は~」「先生というものは~」「聖職者だから~」

という希望に準じた論調は、もはや時代錯誤ではないでしょうか。

なにより論理的ではないのです。客観的な考えではないのです。どこかに『希望』の二文字が見え隠れするのです。


ですが、それら『希望』をすべて否定するわけではありません。

それに(多少なりとも無理をして)応えようとする先生方は少なくないのですから。

ですから、部活顧問を拒否するということに絶対的に賛同してほしいというものではありません。


ただ、部活顧問を拒否するという「生き方」を、ライフスタイルの一つとして認めていただきたいのです。

これからは「ちがい」を認め合う時代です。多様性を受容していく、心にゆとりのある時代になっていきます。


性の多様性、思想の多様性、そして生き方の多様性。

昔は絶対だと思っていたものが旧態依然の状態から解放され、よりよき方向へ進んでいくこともこれから増えていくでしょう。


私は部活の顧問はしないのです。

どこかの誰かが「教師なんだから、部活顧問をやれ」と言ったって、そんなの一切合切関係ないのです。

私の生き方なのですから。


言いかえれば、私の美学ということも言えます。

芸術家やプロの仕事人が口にする【美学】。

私は無給や薄給と引きかえに部活の指導をすることはあり得ません。

私は管理職がボランティアや善意と謳っているのに強制である、矛盾だらけの部活の指導はしません。

私は顧問をする or しないの選択肢はないのに、事故が起きた際には責任が生じる不条理な部活の指導はしません。


私は教科の専門家です。

そして生徒指導や学級経営、進路指導の専門家です。

だから勤務時間内においてその職務にすべてをかけます。

また勤務時間外の部活指導をする専門家でもありません。

全てが私の美学に反するのです。


【部活顧問拒否の是非を問う】、大いにやっていただいていいのですが、究極の問題でいえば、教師一人一人のレベルの話なのです。

だから、「私は部活をする or しない という意思表明」をすればいいのです。


ただし、現状としてはリアルな学校現場では部活顧問拒否をすることは厳しい風潮です。

ですから、現場レベルで変えがたいこの風潮を、文部科学省レベルで指針を出していただきたい。

これが今回の署名活動なのです。


そしてこの問題が周知されることにより、全国の部活問題に苦しんでいらっしゃる同胞が行動を起こしやすくなると思うのです。


生まれたての我が子の育児をしたいのに、土日も部活の指導で家を出ていかなければならない、お母さん先生。

やっとかけっこができるようになったばかりの我が子と公園に行きたいのに、祝日の部活の試合の指導に行かなければならない、お父さん先生。

部活が心から大好きな先生方には敬意を払いつつ、上記のように苦しまれている先生方にも目を向けていただきたいと思うのです。


たまには思いのままに、文章を綴ってみました。

乱文、どうかご容赦ください。

異論反論、いつでも覚悟のうえです。

どうぞ、コメントに忌憚なき意見を。

またマスコミの方々もご連絡いただけると嬉しいです。


あ、馳文科大臣が署名についてコメントを発表されていましたね。

それも記事にいたします。


↓ クリックすると、署名サイトにとびます。

WS000003