数日遅れのメリークリスマスです。

ずっとブログを更新できておらず、心苦しい思いをしておりました。

学期末の忙しさにかまけ、書きたい内容はあるものの重い腰を上げることができませんでした。

2学期もやっと終了、これからブログの記事をどんどん更新していきたいと思います。

いろいろな思いをこれでもかとぶつけてやりたい所存です。

目標は細かく更新!いつも三日坊主ですみません(苦笑)


87.5%

いったい何の数値か、お分かりでしょうか?


これは先日のニュースで報道された、部活動の顧問について、原則全教員が務めることにしている学校の割合です。

ちなみに、希望者が務めることにしている学校はわずか5.3%でした。

残りの数パーセントについては解答不明なのか、謎です。

全国の国公私立中学校、9534校の回答によるものなので、数値は確かといえるでしょう。


詳細は下記にて ↓↓

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161215-00000088-mai-soci


コンプライアンスだの、説明責任だのと、口やかましく綱紀の粛正を押し付ける現代において、87.5%もの学校において、堂々と部活という名のパワハラが行われていることが明らかになりました。

そして、5.3%は全員顧問制度ではないのだという報道でした。

つまり全国の20校に1校は顧問をする・しないを選べるのだということになりますが、「ウソつけ!」というのが率直な感想です。

なぜなら身の周りの学校に、そういう学校を見たためしがないからです。


電通をはじめ、過労死が問題になっている日本において、土日の公の休日に、87.5%もの学校で「職務のようなもの」を強制的に押し付けられているのは、不条理の極みです。

繰り返しますが、自ら進んで「部活の顧問をやりたい!」という方はどうぞどうぞ。

いくらでも自己責任の中でやられてください(が、体調にだけはくれぐれも気をつけて!)。

ただし、本当は部活の顧問なんてやりたくないと思いつつ、周囲の圧力に負けて顧問を「させられている」教員を生み出し続けるのはやめてください。


先日、職場の忘年会が盛大に催されました。

美味しいお酒を飲みつつ、今年の話に花がさいておりました。

と、今年学校現場に入ってきた大学卒業をしたばかりの講師がいたので、声をかけました。

血気盛んなバイタリティある男性講師です。部活は本人も経験しているという某球技でした。

3年生という最も忙しい学年の副担任になり、毎日朝一番に学校に登校。

ゴミ捨てをこなし、見るからに元気溌剌な若者です。


「どうだった?この一年間は」と私が声をかけたところ、彼はビールのグラスを手に、俯きがちにこう言いました。

「口内炎が口中にたくさんできていて、一向に治らないんですよね……ストレスでしょうか」と。

私は驚きました。それはいつも元気な彼が、憂鬱な表情をしているのを見たからではありません。

彼の体に起きている異変が、数年前の私のそれと酷似しているからだったのです。


彼は続けて「今年、学校現場に入ったばかりで大変なんです。しかも土日も休みがないじゃないですか……?」と語ります。

周りの喧騒とは対照的に、部活のことをヒソヒソ声で話すのも、学校現場の先輩として申し訳ない気持ちになりました。


「この忙しさやキツさを、どうしたらいいんですかね?」と肩を落とす彼に、私はこう言いました。

「部活をしなかったらいいんだよ。あれは職務じゃないから。私もかつては……」

その後、このブログに綴った内容を、短くまとめて話しました。

そして「学校の先生は視野が狭くなりがちだから、部活なんてやってもやらなくてもいいんだよ。部活の顧問をしないからといって非難されることはないし。私を見てみたら分かるでしょ?」

と最後は冗談めかして話しました。


彼は、少しだけ明るい表情になり「そうなんですね……!そうですよね」と呟いていました。

決して大げさな話ではなく、口内炎は過労死への第一歩だと思うのです。

私も以前はその状態から全身に蕁麻疹ができ、夜中に緊急病院に行きましたから。


彼は忘年会の翌日も、その次の日も部活の試合だと言っていました。

無理しすぎないことを祈るばかりですが、彼の表情からはどこか同志のような光を見たような気がします。



87.5%もの学校で、部活顧問という名の強制労働が行われている。

わずか5.3%の学校だけに、土日などの休みを自由に謳歌する権利が与えられている。


これが現実なんですよ!

偉そうに部活の効能とやらを語る教育者も、私財をなげうって甲子園に連れていく名物監督も、部活の素晴らしさだけをクローズアップして褒めたたえるマスコミも、87.5%という数値をどうやって論理的に説明するんですか?

文科省も、そろそろこの不条理ぶりを、簡潔に説明していただきたい!

まさかまさか「部活は素晴らしいものであるから、教員個人の代償は致し方ない。それも教員の仕事のうちだ」という常套句でかわそうというんじゃないですよね。


まずはこういう異常な現実を、脈々と受け継がれてきた負のレガシーを、「本当は異常であるという認識」を持つことが大切ではないでしょうか。

レガシーが良きレガシーであるためには、さまざまな観点からの考察・検証が必要です。

早急に部活について、根本からの議論を求めます。


今後 記事にてふれますが、部活顧問の日当を増やすという、目先だけの子どもだましはもう飽き飽きですから。

いつまでも教員は朝三暮四のサルであってはなりません。

目先にとらわれず、その先の解決を強く望みましょう。


もうすぐサル年も終わり。

そろそろ部活の全員顧問制という古い体質から羽ばたくトリにならなくてはなりません。

はじめは飛べないニワトリでも、羽を動かしつづけることで浮き上がることができるでしょうから。