春、間近。

学校現場は別れと出会いの季節ですよね。

春休みに入った学校も多いかと思います。


私はといえば、年度の終わりの片づけや掃除を始めようとしているところ。

新しいスタートを切るために、気持ちもリセットしたいと思います。


さて、部活関連の動きが全国各地で起こっているようです。

部活のあり方を考える研究集会が行われたり、また新聞などでも部活についての記事が載ったりしています。

数年前には考えられなかった部活のあり方そのものについての議論がやっとなされるようになってきました。

私のブログが脚光を浴び始めたころは「部活は素晴らしい」という固定観念から逃れることができず、「部活をしない教師はサボリ教師」のような批判が多かったのを覚えています。

この機会に、教師だけでなく日本国民全体で部活を見直す契機となればいいと思います。


私個人の話に移ります。

私の勤務校では3月末に希望調査書が配られます。

何の希望かといえば、新年度からの学年配属、校務分掌などです。

そしてもちろん(?)部活の希望の欄もあります。


私は『部活は正式な職務ではないので、拒否します』と書きましたが、さてどうなるやら。

毎年毎年、春という季節は花粉症と部活の件で憂鬱です。

花粉症から身を守るのがマスクなら、部活から身を守るのは知識と勇気です。


正しい情報をもち、希望調査書に拒否の意志を表す。

ズルズルと部活顧問を持ちたくなければ、一歩を踏み出すことです。

また、希望調査書に拒否の旨を書いたとしても、自分の意に沿わない形で部活顧問を持たされようとするかもしれません。

そのときにもすぐに動いてください。

校長室に行き、不当な目に遭っていることを主張してください。


先日、職場の1年間お疲れ様飲み会がありました。

その中で、講師の若手教師が部活について相談してきました。

「本当は部活顧問をしたくない。ただし、講師なので顧問拒否をすると評判が悪くなり、採用してもらえないかもしれない……」というもの。

こういった事態は全国各地で見られることだと思いますが、はっきり言ってパワハラ以外の何ものでもありません。


厚生労働省はパワハラの定義を以下のように定めています。

【職場のパワーハラスメントとは、同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与えるまたは職場環境を悪化させる行為】

部活の場合、管理職が【職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性】を盾にして部活顧問を強制していることは明らかですし、【業務の適正な範囲を超えて】いることも該当しています。

そして土日も休めない【精神的・身体的苦痛を与える】部分もまさにその通りです。

ただ、その講師の教師は「やるしかないんですよね……」と肩を落とすばかり。


学力を上げるためには、そして適切な労働環境にするためには、まずは若手教師から動いていかなければならないと痛感しています。

部活顧問あるあるになりますが、持ち手がない部活ほど、若手に白羽の矢が立ちやすいもの。

また部活にとどまらず、校務分掌などでもなにかと若手に負担のしわ寄せが来やすい。

年功序列を重んじる儒教精神の賜物か、その功罪が問われると思います。

そこで「若手のうちは勉強になるから」となんでもかんでも引き受けてしまうのが日本人の悪癖かもしれません。


校務分掌ならなんとか理解できそうな気もしますが、部活については拒否できる余地があります。

過去に何度も主張しましたが、初任者や若手講師になによりも必要なのは、授業研究です。

一方、ベテラン教師は、少なくとも教材研究について今までのストックがあるはずです。

それなのに、業務を押し付けられた若手は部活に奔走→教材研究が不足→生徒の学力低下と、負のスパイラルを描くのは自明の理。


はっきり言いましょう。教師が部活なんてやってる暇は、1分もない。

はっきりさせましょう。若手こそ、部活からは距離を置くべきだ。

しっかりしましょう。ベテランは、部活にのめり込む若手教師を諫めるべきだ。

自覚しましょう。管理職は論理的に破綻しきっている違法労働の部活顧問を教師(特に若手)に押し付けていることを。


同僚の教師が、家庭がうまくいっていおらず、このままだと離婚してしまうと肩を落としていました。

それもそのはず、その教師は一も二もなく部活大好き教師であり、朝練から土日、また夏休みなどにも際限なく部活をしているのですから。


「部活をしなさい」という管理職。

それが原因となり夫婦間の不和や離婚に繋がってしまったら、責任をどうとるつもりなのでしょうか。

控えめに申し上げても、頭のネジがとんでいるとしか思えないのですが。


私の部活に関する一部始終は、近いうちにご報告申し上げます。

部活顧問問題は、3月と4月が全てと言っても差し支えありません。

部活顧問について悩んでいる方、「NO」のサインを表明してください。

部活顧問をやりたい方は、ご自分の責任でどうぞご自由に。


「NO」のサインをすぐに「分かった、いいよ」と受け取ってくれる管理職はまずいません。

ですが「イエスマン」であり続けたら身が持ちません。

この春、「ノーマン」デビューしてみませんか。

Twitter でもバンバン呟いています。

相談等はTwitter (@mayuko4460)のダイレクトメッセージまでどうぞ。

必要であれば、お電話等でも相談を受け付けいたします。

Twitter をされていない方は、これを機会にTwitter デビューされてはどうでしょうか。

部活に悩む同志が異常に多いことに驚き、また少しだけ安堵されることと思いますよ。


あ、当ブログを書籍化した方がいいか悩んでいます。

皆さまからの要望の声が上がれば、アクションを起こしてみても悪くないかなと思っています。

そちらについても、コメントよろしくお願い申し上げます。

まだ肌寒い日もありますので、どうぞご自愛ください。