新年度を迎え、桜の蕾も少しずつほころびはじめています。

全国の同業の方におかれましては、始業式を間近に控え、春休みとは名ばかりの忙しい日々をお送りのことと思います。

もちろん私も同様、今までの資料を整理したり、不要なファイルを処分したりと、さながら引っ越しの様相を呈している次第です。


さて、前々回の記事にて部活問題対策プロジェクトが提案している『レッドシールプロジェクト』について触れました。

それは部活問題について関心をもっている or 部活問題について語り合いたいと思っている意志を持っている教師は、職員室の自分の机に赤いシールを貼るというもの。

シールを貼る場所は机の右下。

こうすることで、ヴァーチャルだった繋がりがリアルになり、実は職員室に存在していた同志と出会うことができます。


私の知る範囲では、同一校において複数の教師がレッドシールを貼っている例が数件あります。

部活のアンテナを敏感に張り巡らせている教師が多い学校では有効だと分かります。


ただし、私の勤務校も含め、すぐに身近な範囲で同志を見つけることは難しいもの。

実際に私の勤務校では、レッドシールを貼っているのは私一人という現実です……(今から増えると信じているけれども)。


ですから、Twitter という文明の利器をフル活用して、ヴァーチャルからリアルへの一歩を踏み出してみました。

それは『部活オフ会』です。


具体的には、Twitter におけるツイート(つぶやき)から部活問題に関心をもつアカウントを探し、もちろん参加は任意でオフ会を開きました。

日ごろ、部活問題に関心をもち、他者と話し合いたい、知識を深めたい、愚痴を聞いてほしい、などの気持ちを持ちながら、その思いは叶えられないことが多いもの。

それなら、みんなで集まってしまえということで、集まりました。


集まった場所は、国内某所。

夜のスタートでしたので、もちろん少々のアルコールもありで(笑)、議論の花を咲かせました。


メンバーは居住地に関係なく、日本全国、さまざまな場所から集結しました。

立場も十人十色、私と同じ中学校教師もいれば、小学校・高校の教師もいます。

また教師を家族に持つ教師でない方もいましたし、教職に関心を持つ一般の方もいました。

部活顧問を拒否している教師もいますし、部活をしながらその問題点を変えていきたいという教師もいます。


時間を忘れ、同じ志を持つ集まりは熱気を増すばかり。

また部活に関する法的な部分の確認をする機会にもなり、自分の認識や価値観は間違っていなかったと確信するに至りました。

客観的にみると、新しい形の「組合」のよう。

ただし、堅苦しいものでは一切なく、年齢も性別も関係のない、和気藹々としてものでした。


『レッドシールプロジェクト』と合わせて『部活オフ会』が日本全国に普及していけば、「部活問題に悩んでいるのは私一人だけだ……」という孤独感に苛まれることもなくなります。

さらに、具体的な部活顧問拒否の方法やお互いの近況にも触れる機会にもなります。


今から5年ほど前に『レッドシールプロジェクト』や『部活オフ会』があればよかったのに……と心から思います。

「おかしいことをおかしい」と主張しているにもかかわらず、それが周囲でただ一人であった場合、その孤独感から「自分は間違っている」と思ってしまいがちです。

日本人は空気を読むことに長けています。そして同調圧力に弱いという点も特徴です。

それが部活問題を悪い方向へと導いてきたのかもしれません。


以前の私がそうでした。

部活に猜疑心を抱いているにもかかわらず、部活の試合会場に行き、その熱気や他の顧問の(少なくとも表面上は)楽しそうな表情を見ると、自分が中学校教師として異常者ではないかと感じていました。


これからは繋がりの時代です。

ヴァーチャルからリアルへ。

孤独から集団へ。

「部活をしないワガママ教師」から「自らの意志で部活をしない意識の高い教師」へ。


正当な主張をしていることは、正当に認められるべき時代です。

間違った風習や伝承は、少しずつ是正されていくべきなんです。

一部の人達だけが異様な恩恵を受けたり、ある種の人達だけが搾取され続けたりするような異常事態は変えていくべきです。


ですから、まず、『部活オフ会』に参加してみませんか。

『部活オフ会』に参加することで、部活問題に対する臨戦態勢を『オン』にしてみませんか。


詳しくはTwitter (@mayuko4460)まで。

また、私たち部活問題対策プロジェクトに限らずとも、部活オフ会はすでに開かれています。

遠方でなくとも、意外に身近なところに同志は隠れているのかもしれませんよ。

お気軽に、お問い合わせください。

必要であればお電話でも構いません。